シティーガール日誌

シティーガールな生活

見えない敵について




心霊現象を信じる方はどれくらいいるだろう。
私は信じるも何も経験してしまっているので、
うまく言葉にできないが、とにかく怖い。


本日2016年GW初日、人々が皆浮かれている中私は14時から15時半ばにかけて布団で昼寝をしてしまった。その時に起きたことだ。



ベッドの後ろの荷物からガサガサ音がした。
寝ぼけていたからか、その時間は私しかいないはずなのに誰かいるのかと考えながらまた眠りについた。もちろん誰もいないのだが。
そのまま少し経って目が覚めた。
半分頭が眠っているような気分で、激しい耳鳴りが起こった。来るような気がした。

 
すぐに来た。
キーン、という耳鳴りと共に、身体があっという間に硬直し、身動きが取れなくなった。金縛りである。太ももの辺りに何かが乗っているような感覚を覚えた。嫌な予感だった。
動けない、声も出せない、視界もぼやける。
時折なぜか首のあたりが苦しくなった。
朦朧とした意識の中で、ちょっと今回はまずいような気がした。


乗っているような感覚が確信に変わり、
低いような高いようなうめき声が聞こえる。
耳鳴りは相変わらず止まる様子もない。
「まだだ…」
低い声で言われた。まだってなんだよ。
顔は見えないが正座をしている老婆が私の上にいた。2本の腕が、私の布団カバーの上にハッキリと見えた。いつもの金縛りとは勢いが違う気がした。本能で感じた。
(今日のは本気でやばいやつだ…)
身動きが取れないまま、太ももに重さを感じながらしばらく時間が経つと、身体が自由に動くようになった。その現実が受け入れられないまま、少しの間布団の上から動けなかった。
布団の中で携帯を開き、色々な人に連絡した。今すぐこの気持ちを誰かと共有したい。
急いで部屋から出た。まずい気がした。
太ももだけが異様に熱を保っていた。


外を見ると、風は強かったが晴れていた。
窓越しに見る外は、いつも通りなのにまるで別世界のようで、恐怖が増してきた。今はこの家にいてはいけないと強く思った。
充分に化粧もせずに、急いで準備をしてあてもなく外に出た。3駅電車に乗って漫画喫茶へ赴いた。


寝るのが怖い。明るかろうが暗かろうが、きっと彼らの意思が強い時はいつでも現れるのだ。
霊が怖がるものは「エロ」だと聞いたので、
全裸で寝たらどうにかなるのだろうか…。
そんなことが頭によぎる1日だった。